♪(ヤレサー)伏見下れば 淀とはいやじゃ
いやな小橋を とも下げに(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)淀の川瀬の あの水車
(ヤレー)たれを待つやら くるくると(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)淀の上手の 千両の松は
売らず買わずで 見て千両(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)八幡山から 山崎山へ
文を投げたが 届いたか(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)八幡山から 橋本見れば
赤い女が 手で招く(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)ここは前島 お捨の墓
いとも淋しい 波の音(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)ここは大塚 榎の茶屋
向こうは枚方 番所浦(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)ここはどこじゃと 船頭衆に問えば
ここは枚方 鍵屋浦(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)鍵屋浦には 碇はいらぬ
三味や太鼓で 船止める(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)ここは唐崎 八右衛門屋敷
腕によりかけ 押せ船頭(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)ねぶたかどけど ねぶた目さませ
ここは五番の 変わり場所(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)いたら見てこい 大阪の城は
北は淀川 船が着く(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
♪(ヤレサー)ねぶたかどけど ねぶた目さませ
ここは大坂の 八軒家(ヤレサ ヨイヨイヨーイ)
「おーい、客の衆よ。大坂に着いたぞ。さぁ上がった上がった。大坂の土産にどっさりと岩おこしなと買うていにさらせ。」
***** 私見 *****
三十石舟というのは、京都の伏見から大阪八軒家(天満)までを行き来していたそうです。
この唄は、伏見を夜に出て、朝に大阪へ。その道中を唄った船頭唄です。船頭唄ですから、三味線はもちろん、尺八も太鼓もないのが本来のようです。
成世昌平さんのCDや唄では、途中途中に船頭さんがお客さんに向かって話すことや色んな風景を語りで入れられています。情景が浮かぶようです。